■ ヒエの特徴
[栄養成分]
ビタミンB1が豊富
タンパク質が多い(制限アミノ酸はリジン)
カルシウム、リンなどミネラルに富む
食物繊維が多い
[機能性・薬効など]
アレルゲン(アレルギーの原因物質)になりにくい
ヒエは栄養価が高いことで知られている。
とくにヒエ玄穀は玄米の約2倍のビタミンB1を含み、
精白したヒエでも多くのビタミンB1を含むことから、米飯などのB1補給の点からも優れている。
また、ヒエはタンパク質や脂肪などが豊富に含まれているなど、
白米より栄養的に優れている点が多い。例えば、精白ヒエには白米に比べて、
カルシウムやリンが約2倍、鉄分が3倍、食物繊維が4倍多く含まれている。
ヒエ精白粒の粗タンパク質含量は約10%で白米より4割ほど多く、
必須アミノ酸としては、トリプトファンなどを多く含んでいる。
リジンは白米よりは豊富であるが他のイネ科作物と同様に不足していることから、
タンパク質の構成(アミノバランス)を考えてリジンを多く含む食品とあわせて摂取すると良い。
以上のことから、白米飯よりもヒエを混ぜたヒエ飯のほうが栄養価は高く、
東北地方で食べられていたヒエを2〜3割混ぜたヒエ飯は栄養的に合理性がある。
また、ヒエには抗酸化フラボノイドのルテオリンが含まれている。
ルテオリンは脂肪酸化酵素リポキシゲナーゼの活性を強く阻害する働きがあることから、
アレルギー性疾患に有効ではないかといわれている。
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