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これからの野菜ビジネスにおいて、生産者や農協その他に対してこれまでの各分野への現況を把握したうえで、最終回と題して各々に向けてどのような戦略が必要かを解説する。

1つ目は、加工・業務用需要への対応

 外食産業、中食産業において多くの野菜が使用されている実態を考慮した集荷の対応を考えるべきである、小売店の店頭に並ばない野菜が多いという実態をふまえての、規格、作業性、鮮度という観点からのマーケティングが必要である。

2つめは、青果流通の多様化への対応

 市場流通が減少し、市場を通さない直売など直接流通が増えていること、商社が参入していること、商社と仲卸業者などの系列化がすすんでいること、スーパーもイオングループとセブン$ワイグループに統合されるなどを考慮した中で、生産法人やJAはリーダーシップを発揮し、柔軟で多様な流通チャンネルを確保する必要がある。

3つめは、野菜の分業化である。

 食の安全という観点からトレーサビリティが義務付けられた中で、野菜生産に生産管理という部分が重要な位置を占めるようになっている。

4つめは、生産コストの問題である

 野菜生産の、労働時間を品目ごとに勘案し、時給いくらの農業所得となっているかの実態を踏まえて、コスト削減の意識を高める。

5つめは、市場調査である。

 市場における評価がどうなっているか、従来の太さや、長さ、重量といった規格だけの基準でいいのかを考えるべきである。

6つめは、市場法の改正に伴う産地の対応である。

 市場の手数料が自由化されることから、出荷団体も出荷先を選択する時代になっている。

7つ目は、営業担当者の育成である。

 産地と消費者を繋ぐのは、営業マンである。消費者には違いがあるように、小売業者やバイヤーも人によって違いがある、営業担当者が日常的に、消費者ニーズの把握に努め、それを産地に伝え、見合った規格・品質のものを確保し、出荷するという経済の基本部分を確立することである。

 有限会社 農業経営研究所

 

 

 

生鮮野菜を扱うのは小売業ばかりではない。外食産業の占める割合も大きい。平成17年の外食産業は24兆円の規模となっている。内訳は、営業給食が15兆円、集団給食が3兆6000億円、飲料主体が5兆1000億円である。

 営業給食では、食堂・レストラン・そば・うどん・すしなどの飲食店が12兆円、宿泊施設が3兆円、機内食等が2500億円、社員食堂や弁当給食などの事業所給食が1兆9000億円、病院が9600億円、学校給食が4700億円、保育所給食が2500億円となっている。

 また、料理品小売業(いわゆる中食:惣菜や弁当類)の販売を含めるとが外食産業全体として29兆7900億円規模となる((財)外食産業総合調査研究センター推計 (平成18年4月)

 主要な野菜(13品目)の多くは、こうした外食産業で加工され消費されている。これらを加工・業務用需要とし、生鮮野菜として消費されている量と比較すると、平成17年現在ではその割合は55%に達しており、加工・業務用需要が生鮮の需要を上回っている。

 特に、ねぎの加工・業務用需要は61%であり、にんじん、トマトについで、加工業務用需要が多くを占めている。

次回は、野菜ビジネス7回目と題して、これからの野菜ビジネスにおいて、生産者や農協その他がどのような戦略を たてる必要があるかと題して解説をしていく。

有限会社 農業経営研究所

専門小売店における生鮮野菜販売額は、24%であり、年々その割合が低下している。年間の野菜販売額は平成14年商業統計によると2兆5686億円であるが、専門小売店(いわゆる八百屋)が販売した金額は約6000億円であり、その割合は24%である。昭和57年(1982年)に8000億円で38%を占めていたことから20年間で10%低下したことになる。(経済産業省「商業統計表」)

 消費者が野菜をどこから購入しているかをみると、総合スーパーが22.6%、食品スーパーが38.8%であり、コンビニと組み合わせると消費者の62%はスーパーから野菜を買っていることになる。(平成16年1月:農林水産省:食料品消費モニター調査)

いわゆるスーパーマーケットがどこから生鮮野菜を仕入れているかをみると、中央卸売り市場に入っている仲卸業者が35%を占めており、卸業者の10.2%と合わせると中央卸売市場でほぼ45%を調達していることになる。これに地方卸売市場の23.2%を合わせると68.2%を占めることになり、安定的な供給のために市場流通を利用する割合が多い。しかし、残りの3割以上が市場外の取引になっており、生産者との直接取引も10%を占めている。(社)食品需給研究センター「生鮮食料品等流通円滑化緊急対策事業報告書」(平成15年3月)

 次回は、野菜ビジネス6回目と題して、外食産業、営業給食の現況を解説する。

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加工品含めた野菜の輸入量(ばれいしょなどいも類を除く)は、平成18年には238万トンであり、このうち生鮮野菜も93万トン輸入されている。野菜加工品は145万トンであり、冷凍野菜58万トンやその他調整野菜46万トンとなっている。

 生鮮野菜としては、「たまねぎ」「にんじん」「かぼちゃ」などが多く、冷凍野菜としては「えだまめ」「さといも」「スイートコーン」、その他調整野菜としては「たけのこ」、「スイートコーン」、「にんじんジュース」が多い。

・輸入量として増えているのは、生鮮野菜とトマト加工品、その他調整野菜である。(財務省:貿易統計)

平成18年の生鮮野菜の輸入量は93万トンであったが、輸入先は、中国、アメリカ、ニュージーランド、メキシコ、韓国の順である。93万トンのうち58万トンは中国からの輸入である。中国からの野菜輸入の品目としては、平成18年は生鮮野菜が58万トン、野菜加工品が93万トン、合計で151万トンであり、輸入量全体の64%を占めている。特に生鮮野菜では、たまねぎが207,000トンで最も多く、ついでにんじん及びかぶの94,500トン、ねぎの71,800トン、ごぼうの56,000トンの順である。(財務省:貿易統計)

次回は 野菜ビジネス 5回目と題して 専門小売店、スーパーマーケット、外食産業の現況について解説をする。

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卸売市場を経由している野菜の割合が低下している。平成16年の野菜の総流通量1400万トンのうち、卸売市場を経由している野菜の割合は1070万トンであり、市場経由は76.8%である。平成元年の市場経由率は85.8%であったことから、この16年間で卸売市場を経由しないで流通している野菜は約10%増えていることになる。つまり、市場を通さない直接流通が伸びているということである。なお、果実については、市場経由率が平成元年には78%であったが、平成16年には49%になっており、卸売市場経由率は50%を切った。中央卸売市場における取引をみると、野菜のせり・入札取引割合は大幅に減少し、平成17年は24.1%となっている。卸売市場の4分の3以上はせり取引をしていない。事実上野菜は相対で取り引され、伝票だけが回っているということである。さらに、伝票が回る割合も低下している、中央卸売市場の委託集荷の割合は平成3年は85.6%であったが、平成17年は74.1%に減少しているのである。卸売市場の手数料は、市場法によって野菜の場合は8.5%と決められている、しかし平成21年4月から自由化されることになっており、市場間の自由競争時代となることから、流通の多様化が加速されることが見込まれる。

野菜ビジネス 4回目現況把握と題して 次回は 野菜の輸入量について解説をする。

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野菜に対する家計支出では、年間1世帯当たり174kgを購入し、64,500円を支出している。1人当たりでは56kg、約20,000円の支出にすぎない。1人当たりの消費量が94.5kgであったことから野菜購入割合は59.1%であり、残りは外食や加工食品として消費されていると思われる。(総務省統計局家計調査年報及び農林水産省食糧需給表)

主な生鮮野菜の1人あたりの購入量の推移をみると、平成9年と比較して平成18年の購入量が増えているものは、たまねぎ、トマト、レタスである、購入量の減少が比較的大きいものは、大根、きゅうり、さといも、なす、はくさいなどである。重量の重い野菜の購入量の減少が目立つ。(総務省統計局家計調査年報)

中央卸売市場は54都市に84市場があるが、野菜の取扱実績が減少している。野菜の取扱実績は平成5年には764万tだったが、平成17年は686万tとなり約100万トンの減少である。

中央卸売市場に集荷される生鮮野菜は、金額ベースで1兆3000億円である、集荷先では農協系統出荷団体が55%、産地出荷業者が13.2%である。平成5年と比較すると、農協系統出荷団体の割合が58.9%から3.9%減少しているのに対し、産地出荷業者は11.7%から1.5%増加している、また、商社も4.0%から8.1%に4.1%増加しており、農協系統の割合の減少が目立つ。

(農林水産省総合食糧局流通課調べ)

次回は、現況把握3回目と題して市場、輸入野菜、専門小売店について解説をしていく。

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現在、野菜ブランド化計画策定において、今後の野菜ビジネスにおいて生産者や農協がどう取り組めばいいのか考察してみました。第1回目は、現況把握と題して、国内の野菜産出額及び野菜の需要動向、国民1人あたりの年間消費量等について解説をしていく。

 国内の平成17年の野菜産出額は2兆円であり、米(2兆円)、畜産(2兆5000億円)に匹敵している。ただし、作付面積・生産量とも減少傾向にある。

野菜の需要動向を見ると、平成18年の国内での野菜の生産量は1,236万トン、平成7年の1,467万トンと比べると230万トン減少している、平成18年の野菜の輸入量は324万トンで、平成7年の262万トンと比べると62万トンの増加をしており、国内の生産量の減少の一部を輸入によって補っているのである。

平成18年の国民1人当たりの年間消費量は94.8kgで、平成7年の106kgからは11kg減少している。ただし、野菜の自給率は79%を維持している(農林水産省食糧需給表)。

次回は、現況把握2回目として 野菜に対する家計支出、1人あたり購入量、市場動向について

解説をしていく。

 

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